手が届くならプレゼント(8-1)
ラバーブレスを忘れたと言う反省を活かして、僕は家に帰ってすぐ明日のためにラバーブレスを用意した。その後は色々な疲れや、あまり熟睡できてなかったことが祟ったのか布団に倒れたら意識が掻き消えた。
***
結局起きないまま朝を迎えてしまった。枕元にあるデジタル時計を見てみると……7時1分だ。昨日いつ寝たのか定かではないけど、半日以上眠りこけてたことは事実だ。
試合は13時からで、今日は12時に学校に集まって伊藤のお母さんが送ってくれることになってる。時間はまだまだあるし、こんな時間から起きてたらコンディションが昼に合わなくなってしまうと思ったので、目を瞑るも眠気が全然ない。
眠れないことは仕方がないので、ぼんやりとした意識の中で朝食を食べ、パートの仕事があるお母さんを見送り、続いて、会社があるお父さんを見送る。誰も居なくなった家で僕はパソコンの電源をつけ、ゲームに入ってるソリティアや、マインスイーパでなんとなく暇つぶしをしてると、ふとあるゲームが思い浮かんだ。
中総体の前日に小谷先輩が言ってたカードゲーム。
今はネットがあれば何でも調べられる時代だ。聞いてから少し興味が湧いてきたけど、今まで暇な時間が全くなかったから調べようにも調べられなかったんだよな。
デスクトップにある青いeのアイコンをポチポチっと二回クリックする。所謂Internet Explorerのことだ。スタートページに設定してあるYahoo!のページがすぐに立ち上がった。いつもはなんとも思わないページだけど、今は妙に緊張してる。先輩の趣味を調べるのって気恥ずかしいというか、後ろめたい気持ちになってしまう。
マウスを握ってる右手がカーソルにも反映されて、検索窓に辿り着くまで蛇みたいに動いた。インプットスペースに先輩の言ってたカードゲームの名称を恐る恐る打ち込んで、検索ボタンを押した。
結構人気があるみたいで検索結果は約503,000件だった。一番上に出てきた公式サイトを見てみるも、よく分からない。こういうのは実際やってみるに限るものか。こう言っちゃなんだけど、面白くなさそうだし、先輩もプレイするよりカード集めをしてる方が楽しいって言ってたくらいだからな。さっきまであった興味も薄れてきて閉じようと思ったけど、あの時の話を思い出してみる。
うーん、そういえばレアカードを手に入れてはしゃいだみたいなことを言ってたな。戻るボタンを押して再度検索結果のページを開いた。うろ覚えながらもそのレアカードの名前を入れて検索してみる。
レビューサイトや攻略サイトをいくつか見て回ってると、先輩が持ってるレアカードはレアカードの中でも相当なレアらしく、なかなか手に入らないことが分かった。あれだけはしゃいでたのも頷ける。今度機会があったら見せてもらおうと思いながら僕は閉じるボタンを押した。
引き続きソリティアでなんとなく暇つぶしをしてると、充電中のケータイが鳴動し始めた。こんな時間に誰だろうと思ってサブディスプレイを見てみると、「助川 大輔」と表示されてた。ふと昨日のことが思い浮かんで躊躇してしまったけど、仲直りしたんだと思い通話ボタンを押した。
「おはようございます」
「……おはよ。大輔がそうしてるとなんか気持ち悪いな」
ちょっと引いてしまった。いつもなら耳を劈くような大声なのに、今日は慇懃な態度だ。もしかして昨日のことが響いてるのかな。だとしたら嫌だな。
「何の用?」
「臨時ニュースです。Y中で検索をかけると過去の実態が見えてきました」
思わず言葉を失ってしまった。大輔は抑揚をつけて続ける。
「二年前に不祥事があった際、校長自らが事実の揉み消しをしたようです。今年一月、Y中の校長はこれにより懲戒免職になった模様です。現在は校長が変わっており、これからどう立て直していくかが注目されています」
あまりにタイムリーすぎる。
――今はネットがあれば何でも調べられる時代だ。
さっき考えてたことが跳ね返ってきた。Y中のこととか柊のこととかも検索すれば調べられるんだ。そんな勇気、僕にはないけど。
「なんだよぉ。反応してくれよぉ」
「あ、ゴメン。考え事してた。Y中ってひどい学校だね」
「……それだけ?」
他に何か言ってほしいのか?
校長がグルな気はしてた。そうじゃなきゃ柊はあの学校に居られないだろうから。Y中は数年の内に潰れてもおかしくないと思う。
「それだけ。なんとなくそんな気はしてたから」
「噂だけ聞いても現実味がないと思ってたけど、試合をしてからY中のことが気になってさ。家に帰って調べてみたらこの有様ってワケ」
「帰って、って昨日は抜けられない用事があったって言ってなかったっけ?」
電話越しに「ハア」と小さなため息が聞こえた。呆れちゃうのか。
「抜けられない用事があったとしても、今までに時間はたくさんあっただろ。調べる時間を作るなんてことは簡単だ」
「まぁそれもそうだね。で、その抜けられない用事ってなんだったの? 僕を放ってまで行くなんて相当な用事だったみたいだね。昨日はあれから夕方までかかって、それでいて佐藤さん以外みんな先輩だったからちょっと心苦しかったんだぞ」
「ごめんなあ。どうしてもな、どうしても抜けられない用事があって」
素直に謝るなんて珍しい。いつもなら屁理屈をつけられて僕が屈してしまうんだけどな。
大輔が言う「抜けられない用事」が何かを考えてると、耳に入ってくる音に大輔の声以外の騒音が聞こえてきた。これは……足音? ケータイが拾ってしまうってことは大輔のケータイがよほど高性能なのか、よほど足音がうるさいかのどっちかだな。
と思ってると、電話越しに女性らしき声がかすかに聞こえた。
「ダイちゃん、そろそろ行かないと遅れるでしょ〜」
間延びしてなんともアホっぽい声だった。というかダイちゃん? ダイの大冒険が頭に過ぎってしまった。大輔にそんな親密な間柄の女性なんて居たっけ。佐藤さんはそう呼ばないし……というか佐藤さんだったらそれはそれで問題だ。
「今行くから待ってて」
大輔はこちらに声が聞こえないように通話口を押さえたみたいだけど、濁って聞こえた。声量のコントロールが利かないんだろうな。
「ごめん、急用できたからまた後で。んじゃな」
ブチッ。
返事をする間もなく切られてしまった。僕に「そういう人」が居るってことがバレて焦ったのかな。居たところで僕には何の実害もないけど。
僕は声のしなくなったケータイをパタンと閉じて再び充電を始めた。
パソコンの画面で時間を確認すると、「10:57」だ。そろそろ準備して行くか。
僕はパソコンの電源を切って、八枚切りの食パンを二枚ばかりイチゴジャムをつけて食べた。そして歯磨きをして着替えて、荷物の確認っと。
荷物の上に乗せたラバーブレスが少し離れた場所にほっぽってある。そうだ。ユニフォームがかなり汗臭かったみたいで、お母さんが洗濯から乾燥までやってくれたんだった。ありがたい。リビングに行って、綺麗にたたんであるユニフォームを手に取ると、乾燥機で乾燥させた独特の匂いがする。間違ってもお日様の匂いはしない。僕はどっちの匂いも好きだな。
忘れないうちにラバーブレスを身に着けて準備完了。ちょっと早い気もするけど、遅れるより数倍良い。僕は戸締りをきちんとしてから家を出た。
毎日歩いてる通学路も昼前に歩くと新鮮なものだ。当然だけどいつも見かける人が居なかったり、朝の日差しと違ってほぼ真上から差す太陽の光だとか。僕はそんな新鮮さを味わいながら学校へ向かった。
学校の校門前にはすでに大輔が居た。集合時間の二十分前なのにこいつが居るのも珍しい。時間ギリギリで来ることが多いのに。
「おす」
「うーっす。早いなー」
「大輔こそ。それより、さっきの女の人は?」
そう言うと大輔は途端にしどろもどろになり、右手の人差し指で頬を二回ほどかいた。とても分かりやすい。
「あり? 聞こえてた?」
「聞こえてなきゃこんなこと訊かないって」
「あれはだな、そうだなあ……。俺のガールフレンドだ!」
左目を閉じて親指を立てた手をグイッとこちらに突きつけてきた。
いやいやいや、大輔の性格からするにそんな人が居たら自慢したがるはずだ。しかも最初に訊いた時点で即答するはずだ。一年も付き合ってるんだぞ。そんなこと僕にはお見通しだ。
「そんな訳ないじゃん。大輔だったら自慢するに決まってる」
「心外だなあ。俺がそんな女たらしに見える?」
「絶対に見えないし、使い方間違ってる」
なんか……こんなバカなやり取りがとても幸せに思えた。
昨日はほとんど気分が沈んでたからな。良い出来事と言えば、決勝戦の切符を手にしたくらいだ。だけど、そんな嬉しいことが押し流されてしまうほど重苦しい出来事が多かった。大輔とのケンカに始まり、Y中の黒い噂が事実だったってこと、柊の黒さ、小谷先輩が見せた暗い翳。
目の前に居るこの能天気な男。小谷先輩以上に身近な存在だから気づかなかった。ケンカしたり、嫌なことも多々あったけど、反対に嬉しいこととか大輔にしか知りえないようなことも教えてくれた。知り合えてなきゃこんな普通の人間らしい生活を送れてなかったかもしれないな。
「大輔と知り合えて良かった」
知らず知らずのうちにそう呟いてた。
「なんだよ急に、気持ち悪い」
案の定バカにされてしまったが、それもなんだか心地良かった。今はとても気持ちが穏やかだ。まぁこんな気持ちで試合に臨んだらダメなんだろうけど。
やがて一年の三人もやってきていざ出発だ。
***
結局起きないまま朝を迎えてしまった。枕元にあるデジタル時計を見てみると……7時1分だ。昨日いつ寝たのか定かではないけど、半日以上眠りこけてたことは事実だ。
試合は13時からで、今日は12時に学校に集まって伊藤のお母さんが送ってくれることになってる。時間はまだまだあるし、こんな時間から起きてたらコンディションが昼に合わなくなってしまうと思ったので、目を瞑るも眠気が全然ない。
眠れないことは仕方がないので、ぼんやりとした意識の中で朝食を食べ、パートの仕事があるお母さんを見送り、続いて、会社があるお父さんを見送る。誰も居なくなった家で僕はパソコンの電源をつけ、ゲームに入ってるソリティアや、マインスイーパでなんとなく暇つぶしをしてると、ふとあるゲームが思い浮かんだ。
中総体の前日に小谷先輩が言ってたカードゲーム。
今はネットがあれば何でも調べられる時代だ。聞いてから少し興味が湧いてきたけど、今まで暇な時間が全くなかったから調べようにも調べられなかったんだよな。
デスクトップにある青いeのアイコンをポチポチっと二回クリックする。所謂Internet Explorerのことだ。スタートページに設定してあるYahoo!のページがすぐに立ち上がった。いつもはなんとも思わないページだけど、今は妙に緊張してる。先輩の趣味を調べるのって気恥ずかしいというか、後ろめたい気持ちになってしまう。
マウスを握ってる右手がカーソルにも反映されて、検索窓に辿り着くまで蛇みたいに動いた。インプットスペースに先輩の言ってたカードゲームの名称を恐る恐る打ち込んで、検索ボタンを押した。
結構人気があるみたいで検索結果は約503,000件だった。一番上に出てきた公式サイトを見てみるも、よく分からない。こういうのは実際やってみるに限るものか。こう言っちゃなんだけど、面白くなさそうだし、先輩もプレイするよりカード集めをしてる方が楽しいって言ってたくらいだからな。さっきまであった興味も薄れてきて閉じようと思ったけど、あの時の話を思い出してみる。
うーん、そういえばレアカードを手に入れてはしゃいだみたいなことを言ってたな。戻るボタンを押して再度検索結果のページを開いた。うろ覚えながらもそのレアカードの名前を入れて検索してみる。
レビューサイトや攻略サイトをいくつか見て回ってると、先輩が持ってるレアカードはレアカードの中でも相当なレアらしく、なかなか手に入らないことが分かった。あれだけはしゃいでたのも頷ける。今度機会があったら見せてもらおうと思いながら僕は閉じるボタンを押した。
引き続きソリティアでなんとなく暇つぶしをしてると、充電中のケータイが鳴動し始めた。こんな時間に誰だろうと思ってサブディスプレイを見てみると、「助川 大輔」と表示されてた。ふと昨日のことが思い浮かんで躊躇してしまったけど、仲直りしたんだと思い通話ボタンを押した。
「おはようございます」
「……おはよ。大輔がそうしてるとなんか気持ち悪いな」
ちょっと引いてしまった。いつもなら耳を劈くような大声なのに、今日は慇懃な態度だ。もしかして昨日のことが響いてるのかな。だとしたら嫌だな。
「何の用?」
「臨時ニュースです。Y中で検索をかけると過去の実態が見えてきました」
思わず言葉を失ってしまった。大輔は抑揚をつけて続ける。
「二年前に不祥事があった際、校長自らが事実の揉み消しをしたようです。今年一月、Y中の校長はこれにより懲戒免職になった模様です。現在は校長が変わっており、これからどう立て直していくかが注目されています」
あまりにタイムリーすぎる。
――今はネットがあれば何でも調べられる時代だ。
さっき考えてたことが跳ね返ってきた。Y中のこととか柊のこととかも検索すれば調べられるんだ。そんな勇気、僕にはないけど。
「なんだよぉ。反応してくれよぉ」
「あ、ゴメン。考え事してた。Y中ってひどい学校だね」
「……それだけ?」
他に何か言ってほしいのか?
校長がグルな気はしてた。そうじゃなきゃ柊はあの学校に居られないだろうから。Y中は数年の内に潰れてもおかしくないと思う。
「それだけ。なんとなくそんな気はしてたから」
「噂だけ聞いても現実味がないと思ってたけど、試合をしてからY中のことが気になってさ。家に帰って調べてみたらこの有様ってワケ」
「帰って、って昨日は抜けられない用事があったって言ってなかったっけ?」
電話越しに「ハア」と小さなため息が聞こえた。呆れちゃうのか。
「抜けられない用事があったとしても、今までに時間はたくさんあっただろ。調べる時間を作るなんてことは簡単だ」
「まぁそれもそうだね。で、その抜けられない用事ってなんだったの? 僕を放ってまで行くなんて相当な用事だったみたいだね。昨日はあれから夕方までかかって、それでいて佐藤さん以外みんな先輩だったからちょっと心苦しかったんだぞ」
「ごめんなあ。どうしてもな、どうしても抜けられない用事があって」
素直に謝るなんて珍しい。いつもなら屁理屈をつけられて僕が屈してしまうんだけどな。
大輔が言う「抜けられない用事」が何かを考えてると、耳に入ってくる音に大輔の声以外の騒音が聞こえてきた。これは……足音? ケータイが拾ってしまうってことは大輔のケータイがよほど高性能なのか、よほど足音がうるさいかのどっちかだな。
と思ってると、電話越しに女性らしき声がかすかに聞こえた。
「ダイちゃん、そろそろ行かないと遅れるでしょ〜」
間延びしてなんともアホっぽい声だった。というかダイちゃん? ダイの大冒険が頭に過ぎってしまった。大輔にそんな親密な間柄の女性なんて居たっけ。佐藤さんはそう呼ばないし……というか佐藤さんだったらそれはそれで問題だ。
「今行くから待ってて」
大輔はこちらに声が聞こえないように通話口を押さえたみたいだけど、濁って聞こえた。声量のコントロールが利かないんだろうな。
「ごめん、急用できたからまた後で。んじゃな」
ブチッ。
返事をする間もなく切られてしまった。僕に「そういう人」が居るってことがバレて焦ったのかな。居たところで僕には何の実害もないけど。
僕は声のしなくなったケータイをパタンと閉じて再び充電を始めた。
パソコンの画面で時間を確認すると、「10:57」だ。そろそろ準備して行くか。
僕はパソコンの電源を切って、八枚切りの食パンを二枚ばかりイチゴジャムをつけて食べた。そして歯磨きをして着替えて、荷物の確認っと。
荷物の上に乗せたラバーブレスが少し離れた場所にほっぽってある。そうだ。ユニフォームがかなり汗臭かったみたいで、お母さんが洗濯から乾燥までやってくれたんだった。ありがたい。リビングに行って、綺麗にたたんであるユニフォームを手に取ると、乾燥機で乾燥させた独特の匂いがする。間違ってもお日様の匂いはしない。僕はどっちの匂いも好きだな。
忘れないうちにラバーブレスを身に着けて準備完了。ちょっと早い気もするけど、遅れるより数倍良い。僕は戸締りをきちんとしてから家を出た。
毎日歩いてる通学路も昼前に歩くと新鮮なものだ。当然だけどいつも見かける人が居なかったり、朝の日差しと違ってほぼ真上から差す太陽の光だとか。僕はそんな新鮮さを味わいながら学校へ向かった。
学校の校門前にはすでに大輔が居た。集合時間の二十分前なのにこいつが居るのも珍しい。時間ギリギリで来ることが多いのに。
「おす」
「うーっす。早いなー」
「大輔こそ。それより、さっきの女の人は?」
そう言うと大輔は途端にしどろもどろになり、右手の人差し指で頬を二回ほどかいた。とても分かりやすい。
「あり? 聞こえてた?」
「聞こえてなきゃこんなこと訊かないって」
「あれはだな、そうだなあ……。俺のガールフレンドだ!」
左目を閉じて親指を立てた手をグイッとこちらに突きつけてきた。
いやいやいや、大輔の性格からするにそんな人が居たら自慢したがるはずだ。しかも最初に訊いた時点で即答するはずだ。一年も付き合ってるんだぞ。そんなこと僕にはお見通しだ。
「そんな訳ないじゃん。大輔だったら自慢するに決まってる」
「心外だなあ。俺がそんな女たらしに見える?」
「絶対に見えないし、使い方間違ってる」
なんか……こんなバカなやり取りがとても幸せに思えた。
昨日はほとんど気分が沈んでたからな。良い出来事と言えば、決勝戦の切符を手にしたくらいだ。だけど、そんな嬉しいことが押し流されてしまうほど重苦しい出来事が多かった。大輔とのケンカに始まり、Y中の黒い噂が事実だったってこと、柊の黒さ、小谷先輩が見せた暗い翳。
目の前に居るこの能天気な男。小谷先輩以上に身近な存在だから気づかなかった。ケンカしたり、嫌なことも多々あったけど、反対に嬉しいこととか大輔にしか知りえないようなことも教えてくれた。知り合えてなきゃこんな普通の人間らしい生活を送れてなかったかもしれないな。
「大輔と知り合えて良かった」
知らず知らずのうちにそう呟いてた。
「なんだよ急に、気持ち悪い」
案の定バカにされてしまったが、それもなんだか心地良かった。今はとても気持ちが穏やかだ。まぁこんな気持ちで試合に臨んだらダメなんだろうけど。
やがて一年の三人もやってきていざ出発だ。
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